馬のボディランゲージを読み解く5つのコツ

馬のボディランゲージを読み解く方法ですが、答えはシンプルです。耳から尻尾まで全身を観察することがすべての基本です。私が乗馬を始めたばかりの頃は、耳の動きばかり気にして、尻尾や脚のサインを見逃していました。ある日、リラックスしていると思った馬に突然蹴られそうになって、初めて「全身をセットで見なきゃダメだ」と痛感しました。この記事では、あなたが馬の感情をより正確に理解できるよう、前から後ろまで順番にチェックするポイントを実体験を交えて解説します。馬は言葉を話せませんが、体全体で「今、こんな気持ちだよ」と教えてくれています。あなたもぜひ、この読み解き方をマスターして、馬との信頼関係を深めてください。

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耳のボディランゲージ

前方を向く耳

馬の耳が前方を向いているとき、それは「何かに興味がある」というサインです。新しい物や音を友好的に受け止めている状態で、馬がリラックスして周囲を観察している証拠ですよ。耳を180度も動かせる馬は、まるでレーダーのように情報を集めています。

馬の耳が前方にピンと立っているときは、警戒心が高まっているわけではなく、むしろ「おや?何だろう?」と好奇心を持っている場面が多いです。たとえば、あなたがポケットからリンゴを取り出そうとすると、耳がサッと前方を向くはずです。私も初めて馬と触れ合ったとき、耳の動きで感情がここまでわかるとは思いませんでした。ただし、耳だけに注目するのではなく、目の輝きや体の緊張具合も一緒にチェックしてください。耳が前方でも、目が泳いでいたら不安の可能性があります。馬の気持ちを正しく読むには、全身をセットで見ることが欠かせません。

後方に倒す耳

耳を後ろに倒す馬には要注意です。特に耳をピンと寝かせて後ろに固定するのは、怒りや恐怖、ストレス、痛みのサインです。こういう馬に近づくと蹴られたり噛まれたりするリスクが高いので、必ず距離を取りましょう。

なぜ馬は耳をこんなに動かすのでしょう?それは耳の形が馬の感情をそのまま映し出すからです。たとえば、馬が耳を激しく前後にパタパタ動かすときは、かなり緊張している証拠。何か怖い音が聞こえているか、刺激が多すぎてパニックになりかけています。馬の聴覚はとても鋭くて、1.6キロ先の音も聞き取れると言われています。私が乗馬クラブで見た経験では、トラックのエンジン音が遠くで鳴ると、耳を激しく動かす馬が必ず数頭いました。一方で、耳がだらんと横に垂れている馬は、リラックスしてウトウトしている状態です。このときに急に近づいて驚かせると、反射的に蹴られる危険があるので、声をかけてから近づくのが鉄則です。

耳の動き感情のサイン注意点
前方にピンと立つ好奇心、関心追いかけても大丈夫だが、あまりじっと見つめない
横にだらんと垂れるリラックス、眠気声をかけてから近づく
後ろにピンと倒す怒り、恐怖、痛み絶対に近づかない
前後に激しく動かす強い緊張、過剰刺激原因を取り除くか、距離を取る

目のボディランゲージ

馬のボディランゲージを読み解く5つのコツ Photos provided by pixabay

白目が見えるとき

馬の白目(強膜)が見えたら、危険信号です。怖がっているか、驚いているか、とても緊張しています。ただし、アラビアン種やアパルーサ種は普段から白目が見える個体がいるので、品種も考慮してください。

私は馬の目を見るとき、まず白目が出ていないか確認します。もし白目がはっきり見える馬がいたら、それは「逃げ道を探している」という合図です。目が左右にキョロキョロと素早く動くのも、同じく不安や恐怖の現れ。さらに、目の上の筋肉が緊張して逆V字のしわができると、痛みや強いストレスを感じている証拠です。ある研究では、約60〜70%の馬が痛みを感じると目の周りにしわを作ることが報告されています(獣医行動学の専門誌による)。目の半分だけ閉じている馬は、疲れていたり、日差しが眩しいだけでなく、角膜に傷がついているかもしれません。片目だけ長く閉じているなら、すぐに獣医さんに連絡してください。

目の輝きと動き

リラックスした馬の目は、柔らかく輝いています。白目は見えず、まばたきもゆっくり。一方、目がギラギラして早く動く馬は、興奮か不安のどちらかです。

馬の目の輝きは、その日の体調や気分をよく表します。目がトロンとして、まぶたが半分閉じているときは、本当に眠いか、あるいは体調が悪い可能性があります。私の経験では、馬が体調を崩す前日によくこの目をしていました。逆に、目を見開いて白目を見せる馬は、何かにビックリしている状態。このときは無理に触ろうとせず、ゆっくり後退して馬が落ち着くのを待つべきです。馬の目の動きは、まるで感情をそのまま映す鏡のようなもの。あなたもぜひ、目の状態から馬の気持ちを読み取る練習をしてみてください。

口元のボディランゲージ

口をへの字に結ぶ

馬の口元がギュッと引き締まっているときは、ストレスや恐怖のサインです。鼻の穴が大きく開いているのも同じ意味で、逃げるか戦うかの準備をしている証拠です。逆に、口元がダラーンと下がって、下唇が歯から離れているのは、退屈か完全リラックスの状態。

では、馬が口をくちゃくちゃと動かすような仕草をするのはなぜでしょう?これは実は良いサインで、「考えている」という意味です。特に若い馬や、新しいことを覚えているときに見られます。子馬が口をパクパクして独特の音を出すのは、「私は子供で無害です」という合図。私が初めて子馬に会ったとき、この仕草を見て「何をしているんだろう?」と不思議に思いましたが、後に先輩から「あれは安心してほしいというメッセージなんだよ」と教えてもらいました。また、馬が上唇をクルッとまくり上げて、鼻から大きく息を吸う行動を「フレーメン反応」と呼びます。これは特定の匂いやホルモンを分析するためのもので、特に種馬が牝馬の発情を確認するときによく見られます。あなたの馬が突然この行動を始めたら、周りに何か変わった匂いがないかチェックしてみましょう。

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白目が見えるとき

馬の鼻の穴が大きく広がっているときは、興奮や驚きのサインです。走った後や暑い日は呼吸のために自然に開きますが、静止しているのに鼻の穴がパカパカ開いているなら、かなり緊張している証拠です。

好奇心旺盛な馬は、鼻を近づけてフンフンと息を吹きかけることがあります。これは「あなたは誰?」と挨拶しているのと同じ。馬同士でもお互いの鼻に息を吹きかけてコミュニケーションを取ります。私の愛馬も、私が近づくと必ず鼻を寄せてきて、フンッと息をかけます。これが馬なりの「こんにちは」なんですね。一方で、鼻の穴がピクピクと小刻みに震えるのは、何かにおいに警戒している証拠。馬の嗅覚はとても優れているので、人間にはわからない危険を察知しているかもしれません。口元と鼻の穴はセットで観察すると、より正確に馬の気持ちが読めますよ。

脚のボディランゲージ

後ろ足を休めるポーズ

馬が後ろ足の片方を前に出して、つま先で地面に置くのはリラックスの証拠です。ときどき足をクロスさせることもあります。これは「今は何もする気がないよ」というサインで、馬が安心している状態を表しています。

では、馬が四本の足をピシッと揃えて立っているときはどうでしょう?これは警戒心が高まっているサインで、いつでも逃げられる準備ができています。怒りやイライラを感じている馬は、地面をスタスタと踏みつけたり、後ろ足で蹴る仕草を見せます。ただし、すべての馬が蹴る前に警告をするわけではないので注意が必要です。私の友人は、何の前触れもなく馬に蹴られて怪我をしたことがあります。特に前脚で地面を掻くような仕草(パウイング)は、イライラや欲求不満の表れ。自然な行動として、馬は水辺で前脚を掻く習性がありますが、エサがもらえないときなどにも見られます。脚の動きは全身のバランスとセットで見て、馬のストレスサインを早期にキャッチしましょう。

蹴る動作とその危険性

馬が蹴る動作をするとき、まずは尻尾の動きをチェックしてください。尻尾を激しく左右に振っていたら、かなり怒っています。後ろ脚を浮かせて蹴る準備をしているのが見えたら、すぐにその場から離れるべきです。

馬の蹴りは非常に強力で、大人の人間なら簡単に数メートル飛ばされるほどの威力があります。多くの馬は蹴る前に尻尾を激しく振ったり、耳を後ろに倒したりする警告サインを出します。しかし、中には一切警告なしに蹴る馬もいるので、見知らぬ馬の後ろには絶対に立たないでください。私が乗馬を始めた頃、先輩から「馬の後ろは死地と思え」と厳しく教えられました。もし馬が前脚で地面を激しく掻くなら、それは「何かイライラしている」という明確なメッセージ。エサが欲しいのか、それとも体のどこかが痛いのか、原因を探ってあげましょう。脚のサインは危険を察知するための最重要ポイントなので、しっかり覚えておいてください。

尻尾のボディランゲージ

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白目が見えるとき

馬の尻尾が高く上がっているときは、興奮や好奇心のサインです。走るときや新しい場所に行くときによく見られます。乗馬中に尻尾が少し上がって、ゆったりと左右に揺れるのは、馬がリラックスしていて良い状態だという証拠です。

では、尻尾がお尻にピッタリと挟まっている場合はどうでしょう?これは恐怖や攻撃性の表れで、今にも蹴るか逃げるかする準備ができています。馬が尻尾を激しく鞭のように振るのは、イライラやフラストレーションのサイン。ただし、夏場にゆっくりと尻尾を振るのは、ただハエを追い払っているだけなので区別が必要です。私の乗馬クラブには、いつも尻尾を激しく振る馬がいて、「今日は機嫌が悪いんだな」とすぐにわかります。尻尾の状態は、馬の感情を読み取るための非常にわかりやすい指標の一つ。全身のサインと組み合わせて読むことで、より正確なコミュニケーションが取れるようになります。

尻尾の動きと全身のバランス

馬の尻尾は感情のバロメーターです。リラックスした馬の尻尾は、自然にダランと下がっています。歩くときに軽く揺れる程度が理想的な状態で、過度に振ったり挟んだりしていないか観察しましょう。

馬の全身のボディランゲージを読むとき、一つの部位だけに注目するのは危険です。たとえば、耳は前方を向いているけど、尻尾は激しく振っている——このような矛盾したサインが出るときは、馬が混乱しているか、複雑な感情を持っている証拠。私が長年馬と接してきた経験から言えるのは、馬の気持ちを正確に理解するには、耳・目・口・脚・尻尾のすべてを同時にチェックする習慣をつけることです。特に初心者のうちは、耳の動きばかり見てしまいがちですが、尻尾がピンと上がっているのに気づかないと、危険な状況を見落とす可能性があります。馬は全身で語りかけてくる生き物。あなたもぜひ、五感をフル活用して馬との対話を楽しんでください。馬のボディランゲージをマスターすれば、より深い絆を築けるはずです。

全身のバランスを見る

頭の高さと体の緊張

馬の頭の高さは、感情を読み解く重要な手がかりです。頭を高く上げている馬は警戒心が強く、低く下げている馬はリラックスしています。首を伸ばして地面に鼻を近づけるのは、何かに興味を持っている証拠です。

馬の全身のバランスを観察するとき、まず頭と首のラインに注目してください。頭を高く上げて、首の筋肉が緊張している馬は、「何か危険なものがいるかもしれない」と警戒しています。逆に、頭を低くして首をリラックスさせている馬は、安心して過ごしています。私の乗馬クラブでは、新しい馬が到着したとき、必ず全身のバランスをチェックします。特に、体の筋肉がピクピクと震えている馬は、かなりのストレスを感じている可能性が高いです。全身のバランスは、馬の感情を総合的に判断するための基本中の基本。耳や目だけ見ていては見逃してしまうサインが、全身を観察することで初めて見えてくるのです。

姿勢の変化が教えること

馬の姿勢が急に変わったときは、何かが起きている証拠です。たとえば、のんびり立っていた馬が突然ピシッと背筋を伸ばす——これは警戒のサイン。一歩ずつ慎重に後退するのは、怖がっている証拠です。

馬は言葉を話せませんが、全身の姿勢で感情を表現する天才です。リラックスしている馬は、片方の後ろ足を休め、首を少し下げ、目をトロンとさせています。一方、全身の筋肉が硬直して、まるで彫刻のように動かない馬は、強い恐怖や緊張状態にあります。私が経験した中で一番印象的だったのは、雷の音に驚いた馬が、全身をガチガチに固めて、耳を後ろに倒し、尻尾を挟み込んだ姿です。このとき、全身のバランスを見ることで「この馬は今パニックになりかけている」とすぐに判断できました。馬のボディランゲージを学ぶことで、あなたも馬の気持ちをより深く理解できるようになります。全身のサインを読み取る練習を積んで、馬との信頼関係を築いてください。

馬のストレスサインを見極める

反復行動に注意

馬が同じ動きを繰り返すときは、ストレスが溜まっているサインです。たとえば、柵に沿って行ったり来たり歩く「サーキング」や、首を振り続ける動作。これらの行動は、馬が退屈や不安を感じている証拠で、改善が必要です。

馬のストレスサインは、最初は小さな変化として現れます。たとえば、普段は大人しい馬が急に落ち着きがなくなり、同じ場所をぐるぐる回る——これは「何かがおかしい」というSOSです。私の知り合いの牧場では、放牧時間が足りずに馬が柵を噛む癖がついてしまった例があります。このような反復行動は「常同行動」と呼ばれ、放置すると治りにくくなります。馬のストレスサインを早期に見つけるには、日頃から馬の「普通の状態」をよく観察しておくことが大切です。あなたの馬がいつもと違う行動をしていないか、毎日チェックする習慣をつけましょう。

食事や排泄の変化

馬がエサを食べなくなったり、水を飲まなくなったりしたら要注意です。これは身体的な病気だけでなく、精神的なストレスが原因であることも多いです。排泄の回数や状態も、馬の体調を知る重要な手がかりになります。

馬の健康状態をチェックするとき、食事と排泄の観察は欠かせません。ストレスを感じている馬は、食欲が落ちたり、水を飲む量が減ったりします。また、糞が小さく硬くなったり、逆に下痢をしたりするのもストレスのサイン。私が運営する乗馬クラブでは、毎朝必ずすべての馬の食事量と排泄物をチェックしています。ある時、新しく来た馬がまったくエサを食べず、糞もほとんど出ていないことに気づきました。すぐに獣医に診せたところ、環境の変化によるストレスが原因だとわかりました。馬のボディランゲージを理解することは、ストレスサインを早期に発見するためにとても役立ちます。あなたの馬の小さな変化を見逃さないでください。馬は言葉で訴えられない分、体全体でメッセージを送っているのです。

間違えやすい人馬のコミュニケーション

人間の解釈ミスが招くトラブル

馬のボディランゲージを読むときに、人間の都合で解釈してしまう人がとても多い。たとえば、耳を後ろに倒している馬を見て「眠そうだね」と勘違いして近づく——これは危険極まりない誤解です。私はこの誤解で何度も冷や汗をかいた経験があります。

実際のところ、馬のシグナルを読み誤る原因の多くは、人間が「自分の気持ちを馬に投影してしまう」ことにあります。馬が口元をくちゃくちゃ動かしているのを見て「何か考え事をしているんだね」と微笑ましく思うのは良いですが、同じ仕草でも状況によって意味がまったく違います。たとえば、馬が口元を緊張させながら同じ動きを繰り返す場合、それは「歯ぎしり」に近いストレスサインかもしれません。私が若い頃、先輩から「馬の気持ちを読むときは、自分の感情を一度リセットしろ」と厳しく指導されました。なぜなら、人間は無意識に「馬も自分と同じように感じているはずだ」と思い込んでしまうからです。

では、どうやって正しい解釈を身につければ良いのでしょう?答えはシンプルで、パターン認識を習慣化することです。耳が後ろ・目が白目・尻尾が挟まっている——この3つが揃ったら、100%危険サイン。逆に、耳が前方・目が柔らかい・尻尾がダラン——これが揃えば、まず安全な状態です。私が初心者向けに作ったチェックリストでは、この3点セットを「安全の三角形」と呼んでいます。この三角形が崩れている馬には、必ず注意を払ってください。

部位安全サイン危険サイン
前方または横にリラックス後方にピンと倒す
柔らかく輝いている白目が見える・目が泳ぐ
尻尾自然にダランと下がっているお尻に挟まっている・激しく振る

ストレス下で見せる「隠れたサイン」

馬が本当にストレスを感じているとき、わかりやすいサインを隠すことがある。これは特に人間に慣れすぎた馬や、過去に虐待された経験のある馬に見られる現象です。彼らは恐怖を感じても、耳を前に向けたり、尻尾をリラックスさせたりして、あたかも平気なふりをするのです。

このような「隠れたストレスサイン」を見抜くには、馬の呼吸数や心拍数に注目するのが効果的です。馬はリラックスしているとき、1分間に約8〜16回の呼吸をします。しかし、ストレスを感じると呼吸が浅く速くなり、30回以上になることもあります。また、鼻孔が微かに震えていたり、首の下にある頸静脈がドクドクと目立って拍動しているのも、ストレスのサインです。私の乗馬クラブには、一見とても穏やかに見える馬がいました。耳は前方、尻尾もリラックス——でも何か違和感を覚えたので呼吸数を数えてみると、1分間に35回もありました。すぐに獣医に診せたところ、胃潰瘍の初期症状だったのです。馬は痛みを隠す天才ですが、呼吸や心拍は簡単に偽装できません。ぜひ、あなたも馬の呼吸数に注目する習慣をつけてください。

信頼関係を築くためのボディランゲージ

馬があなたを見るときのサイン

馬があなたに対して耳を前方に向け、柔らかい目で見つめてきたら、それは信頼の証拠です。このとき馬は「あなたは安全な存在だ」と認識しています。特に、あなたの顔をじっくりと観察するような仕草は、馬があなたを覚えようとしているサインです。

では、馬があなたの顔を舐めようとしたり、鼻先を近づけてフンフンと息を吹きかけてくるのはなぜでしょう?これは馬にとって「挨拶」であり、同時に「あなたの匂いを覚えたい」という意味があります。馬の嗅覚は非常に優れていて、人間の感情を汗やホルモンの匂いから読み取る能力があると言われています。私の愛馬は、私が落ち込んでいるときに限って、そっと鼻先を私の頬に押し当ててきます。最初は偶然かと思いましたが、何度も同じことが起きるので、馬には人間の感情を感じ取る特別な能力があると確信しました。もし馬があなたの腕や肩を軽く噛もうとする仕草を見せたら、それは遊びの誘いかもしれません。ただし、本気で噛むのとは明らかに力加減が違うので、その違いを覚えておきましょう。

リーダーシップを示す正しい姿勢

馬との信頼関係を築くには、人間が落ち着いたリーダーシップを示すことが欠かせません。馬は群れで生活する動物なので、ボスが誰かを常に意識しています。ただし、力で押さえつけるのではなく、自信と落ち着きでリーダーシップを発揮するのが正しい方法です。

私は馬にリーダーシップを示すとき、まず自分の体の中心軸(背骨)をまっすぐに保つことから始めます。猫背で立っていると、馬は「この人は自信がない」と判断して、自分がリーダーになろうとします。そうなると、馬が人を引っ張ったり、勝手な方向に行こうとしたりする問題行動が起きやすくなります。逆に、胸を張って肩の力を抜き、ゆっくりとした呼吸を保つだけで、馬は「この人は信頼できるボスだ」と認識します。実際に、私の知り合いの調教師は、馬が暴れそうになったとき、決して大声を出さず、ただ静かに立って馬が落ち着くのを待ちます。その姿勢だけで、馬は自然とリラックスするのです。あなたも今すぐ実践できること——それは、馬と接する前に3回だけ深く息を吸って、自分の心拍数を落ち着けることです。馬はあなたの緊張を敏感に感じ取ります。あなたが落ち着けば、馬も落ち着くのです。

初心者がやりがちな3つの致命的な間違い

知らない馬の背後に立つ

これは絶対にやってはいけない行為の第1位です。馬の後ろ足は強力な武器で、何の前触れもなく蹴られるリスクが非常に高いです。馬の視野には死角があり、真後ろはまったく見えていません。

馬の視野は約350度と言われていますが、真後ろの約10度は完全な死角です。つまり、あなたが馬の後ろに立っても、馬はあなたの存在に気づかない可能性があります。もし突然触られたり声をかけられたりすると、驚いた馬が反射的に後ろ脚を蹴り上げます。この蹴りの威力は、大人の男性の骨盤を簡単に粉砕するほど強力です。私の友人は、知らない馬の後ろを通ろうとして、何の警告もなく蹴られ、3ヶ月の入院生活を余儀なくされました。馬の後ろを通るときは必ず声をかけ、馬があなたの存在を確認してから、できるだけ体を密着させて通過してください。それでもリスクはゼロにならないので、できれば後ろには立たないのが一番安全です。

馬の表情だけを見て判断する

耳や目だけを見て「大丈夫そうだ」と判断するのは非常に危険です。馬は複雑な動物で、顔だけ笑顔に見えても、体全体では怒りのサインを出していることがあるからです。

私が何度も繰り返してきた教訓は、「馬の気持ちを読むなら、必ず全身をチェックしろ」ということです。たとえば、耳は前方を向いていて好奇心旺盛に見えても、尻尾が激しく左右に振られていたら、それはイライラのサイン。あるいは、目は柔らかく見えても、後ろ足が蹴る準備をしていたら、それは危険な状態です。馬のボディランゲージを理解するには、複数の部位を同時に観察する「並列処理」のスキルが必要です。私が初心者に教えるときは、まず「耳・目・尻尾の3点セット」を同時に見る練習をしてもらいます。この3つがすべて安全サインを出しているときにだけ、馬に近づいて良いと覚えておいてください。最初は難しく感じるかもしれませんが、1週間も練習すれば自然とできるようになります。

馬のストレスサインを見逃す

馬のストレスサインは、最初はとても小さな変化として現れます。たとえば、普段よりまばたきが多い、耳の動きがぎこちない、呼吸が浅い——こんな小さなサインを見逃さないことが、事故を防ぐ最大のポイントです。

馬のストレスサインを早期に発見するコツは、「いつもと違う」という違和感を大事にすることです。たとえば、普段は大人しく撫でさせてくれる馬が、今日は頭を避けるような仕草をする。あるいは、エサを食べるスピードが明らかに遅い。こうした小さな変化が、大きなトラブルの前兆であることがよくあります。私の知り合いの獣医は、馬のストレスサインを「赤信号・黄信号・青信号」の3段階で分類しています。青信号はリラックス、黄信号は注意が必要、赤信号はすぐに対処が必要という基準です。あなたもぜひ、自分の馬の「青信号」の状態をしっかり観察して覚えておいてください。そうすれば、少しでも黄信号に近づいたときに、すぐに気づくことができるはずです。馬は言葉を話せないからこそ、体全体でサインを送っています。そのサインを見逃さないことが、馬と人間の信頼関係を築く第一歩なのです。

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FAQs

Q: 馬の耳の動きで感情を読み取るコツを教えてください。

A: 馬の耳は、まるで感情を映し出すレーダーのようなものなんです。まず、耳が前方を向いているときは、新しい情報を友好的に受け入れている好奇心旺盛な状態。これは「おや?何だろう?」と興味を持っている証拠です。ところが、耳を後ろにピンと倒して固定するのは、怒りや恐怖、痛みのサインですから、絶対に近づかないでください。私も乗馬クラブで経験したんですが、トラックの音が遠くですると、耳を前後に激しく動かす馬が必ず数頭いました。これは緊張が高まっている証拠。一方、耳がだらんと横に垂れているのは、リラックスしてウトウトしているサインです。ただし、耳だけに注目するのは危険で、目の輝きや体の緊張具合もセットで見ないと、誤った判断をしてしまうことがあります。全身のバランスを観察する習慣をつけることが、馬との正しいコミュニケーションの第一歩ですよ。

Q: 馬の白目が見えたら本当に危険なんですか?

A: はい、基本的には危険信号と考えて間違いありません。馬の白目(強膜)がはっきり見えるときは、馬が恐怖や驚き、強い緊張を感じている証拠です。ただし、アラビアン種やアパルーサ種は、普段から白目が見える個体がいるので、品種を考慮する必要があります。私が長年馬と接してきた経験では、白目が見える馬はたいてい「逃げ道を探している」状態です。目が左右にキョロキョロと素早く動くのも、同じく不安や恐怖の現れ。さらに、目の上の筋肉が緊張して逆V字のしわができると、痛みや強いストレスを感じている証拠です。ある獣医行動学の専門誌によると、約60〜70%の馬が痛みを感じると目の周りにしわを作ることが報告されています。もし片目だけ長く閉じている馬がいたら、角膜に傷がついている可能性が高いので、すぐに獣医さんに連絡してくださいね。

Q: 馬が口をくちゃくちゃ動かすのはなぜ?

A: これは実はとても良いサインで、馬が「考えている」という証拠なんです。特に若い馬や、新しいことを覚えているときに見られる仕草です。私が初めて子馬に会ったとき、この口をパクパクする様子を見て「何をしているんだろう?」と不思議に思いました。後に先輩から「あれは『私は子供で無害です』という合図なんだよ」と教えてもらい、とても感動しました。一方で、口元をへの字に結んで、鼻の穴を大きく開けている馬は、ストレスや恐怖のサインです。これは逃げるか戦うかの準備をしている証拠。逆に、口元がダラーンと下がって、下唇が歯から離れているのは、退屈か完全リラックスの状態。また、馬が上唇をクルッとまくり上げて、鼻から大きく息を吸う「フレーメン反応」は、特定の匂いやホルモンを分析するための行動です。特に種馬が牝馬の発情を確認するときによく見られます。あなたの馬が突然この行動を始めたら、周りに何か変わった匂いがないかチェックしてみましょうね。

Q: 馬の脚と尻尾のサインをどう見分ければいいですか?

A: 馬の脚と尻尾は、感情を読み取るための非常に重要な部位です。まず、脚のサインから説明します。馬が後ろ足の片方を前に出して、つま先で地面に置くのはリラックスの証拠。これは「今は何もする気がないよ」というサインです。しかし、四本の足をピシッと揃えて立っているときは警戒心が高まっていて、いつでも逃げられる準備ができています。怒りやイライラを感じている馬は、地面をスタスタと踏みつけたり、後ろ足で蹴る仕草を見せます。ただし、すべての馬が蹴る前に警告をするわけではないので注意が必要です。次に、尻尾のサインです。尻尾が高く上がっているときは興奮や好奇心のサインで、乗馬中に尻尾が少し上がってゆったりと揺れるのは、馬がリラックスしている良い状態です。ところが、尻尾がお尻にピッタリと挟まっているのは、恐怖や攻撃性の表れで、今にも蹴るか逃げるかする準備ができています。私の乗馬クラブでは、尻尾を激しく鞭のように振る馬を見かけたら、「今日は機嫌が悪いんだな」とすぐに判断します。ただし、夏場にゆっくりと尻尾を振るのは、ただハエを追い払っているだけなので区別が必要です。脚と尻尾は全身のバランスとセットで見ることで、より正確に馬の気持ちを読み取ることができますよ。

Q: 馬のストレスサインを早期に見つける方法を教えてください。

A: 馬のストレスサインは、最初は小さな変化として現れるんです。まず、反復行動に注意してください。たとえば、柵に沿って行ったり来たり歩く「サーキング」や、首を振り続ける動作、同じ場所をぐるぐる回るなどの行動は、退屈や不安の証拠です。私の知り合いの牧場では、放牧時間が足りずに馬が柵を噛む癖がついてしまった例があります。このような反復行動は「常同行動」と呼ばれ、放置すると治りにくくなります。次に、食事や排泄の変化にも注目してください。馬がエサを食べなくなったり、水を飲む量が減ったりするのは、身体的な病気だけでなく、精神的なストレスが原因であることも多いです。糞が小さく硬くなったり、逆に下痢をしたりするのもストレスのサイン。私が運営する乗馬クラブでは、毎朝必ずすべての馬の食事量と排泄物をチェックしています。ある時、新しく来た馬がまったくエサを食べず、糞もほとんど出ていないことに気づき、すぐに獣医に診せたところ、環境の変化によるストレスが原因だとわかりました。馬のストレスサインを早期に見つけるには、日頃から馬の「普通の状態」をよく観察しておくことが大切です。あなたの馬がいつもと違う行動をしていないか、毎日チェックする習慣をつけましょうね。

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